2017年もありがとうございました、と言うにはまだ少し早いけれど、アドベントカレンダーに参加しようと思い立ったので、1年のまとめと振り返りとして記事を書いていこうかなと思います。
(手元にデータがあるものだけをまとめてるので、正確には全グラレコではないのだけれど、まあ大体はまとめられているかな、という感じです)
(声を大にして言えないお仕事のグラレコは小さめ&モザイクかけたりしていますのでみんな察して下さい)
2016年12月に今の職場に転職し、様々な出会いと経験に恵まれました。転職前に考えていた自分の未来とは少し違う方に歩みを進めているけれど、結果よかったなと感じています。
そのあたりの話は置いといて、グラレコを元に1年を振り返っていきます。
2017年上期(1月~6月)
2月の「国土強靭化ワークショップ」で初めてグラフィックファシリテーターとして議論の場に参加したけれど、グラレコとファシグラの違うもよくわからぬままやっていてモヤモヤしたり自分のファシリテータースキルのなさに挫折したりしていました。
この頃はまだ「デザイナー/ファシリテーター」の意識が強すぎて、「自分が議論をまとめる、整理する、チームを導く」ということに捉われすぎていたように感じます。
ここでの失敗はすごくつらかったけど、今後の自分の在り方を考えるにあたり大きな影響を与えてくれたな~と今でも思います。
そして同2月にグラフィックカタリスト・ビオトープを結成し、それから一気に描く機会に恵まれるようになりました。何よりもよかったのは、ある程度規模の大きい場(参加者が三桁以上)で描く機会に恵まれるようになったこと。規模が大きければもちろん緊張や不安も大きくなるけれど、ちょっと高めのハードルを与えられた方が燃えるし、成長も実感できる。いい緊張感がグラレコにいい影響を与えることもあるなと思います。(私の場合、より多くの人が目をとめてくれるように、クオリティをすごく大事にするようになった)
そういった場で描いていくうちに、自分の描いたものが会話のきっかけになるということにすごく希望を感じるようになり、積極的に描くことに挑戦するようにしました。
見た目の美しさだけでなく、場の雰囲気を表現するためには?
参加者の当事者感を高めるためには?
もっともっと議論を深めるためには?
この人たちが前に進むためには何が必要?
そんなことを考えながら当日に向けて計画を練ったり、グラレコの構成を考えたりするようになりました。
あと上期は本業の方でファシグラをする機会が多くあったため、絵を描くスピードが圧倒的に上がったのが大きい気がします。ここですごく修業した感じ…。
それと、声を大にして言えない案件なんですが、目に見えないものや絵で表現しにくい言葉がたくさん出てくる場で描いたのも大きかったかな…。本当にどう描けばいいのかわからない、という状況を体験したので、「あれより描けない場はないはずだ!」というよくわからない自信を持つようになりました。笑
2017年下期①(7月~8月前半)
下期①では上期に比べてグラレコの機会が圧倒的に多くなりました。(ファシグラもちょこちょこはあるけど)
絵を描くスピードが上がったので、絵の「表現」の方に意識を持っていくことができるようになってきたのもこの頃かな。
人の絵+フキダシだけではなく、インフォグラフィックまではいかないんだけど、絵としてどう表現すればよりわかりやすく見えるのか、わくわくしている楽しい雰囲気、言葉が詰まって苦しい雰囲気はどんな風に描けば表現できるかなど、自分の中のビジュアル表現の辞書を毎回少しずつ厚くしていくような感じでした。
この時期は多いときに週4でグラレコしていたので、前日感じた課題を翌日チャレンジしてみる、といったことができたのも大きかったです。短い期間で本番をたくさんやるのが上達への一番の近道だなあと実感しました。
2017年下期②(8月後半~12月)
下期②もグラレコの機会が多めです。
ビジュアル表現の辞書をさらに分厚くするために表現を磨きながら、場に応じて「自分の視点で見えてきた課題」を入れ込みながらファシリテーターや参加者とコミュニケーションをとることにチャレンジしてみたりしました。
グラフィックカタリスト・ビオトープを結成してからずっと、私たちは単なる「記録屋さん」でなく、「触媒」という意味を持つ「カタリスト」を肩書として、“ものごとの間に入り、触発し、そのものを活性化する”ことをミッションとしてきました。
活動の機会が増えていくのと比例して、描いたグラレコが「絵の入った議事録です」といって独り歩きさせられていたり、「明日の打ち合わせでちょっと描いてよ」と言われたりすることも増えてきています。
単なる「議事録」としての枠を超え、グラレコを通して新たな対話や気づきを生み、参加者が次のステップに進むための手段としてグラレコが活用してもらえるように、自分にはどんなことができるだろうか?来年はもっとそこを掘り下げて考えていきたいなと思います。
全体を通して
転職して本格的にグラフィックレコーディングやグラフィックファシリテーションに取り組むようになり、気づけばこの1年で50回以上描いていました。
「どのくらいやってるんですか?」って聞かれたときに、ちゃんと数えたことがなくて感覚的に「週1くらいですかね~」って答えていたんですがあながち間違ってなくてよかった。
改めて全体を振り返ると、今年は土台となる「描くスピード」と「ビジュアルボキャブラリー」を身に着けつつ、見た目(ぱっと見のわかりやすさ、読みやすさ、導線等)にもこだわって取り組んでこれたかなと思います。
別にそこまで見た目にこだわらなくても、グラレコが活用されればきれいなグラレコである必要はないのでは?と思うこともあるし、そういう場ももちろんあります。(ファシグラはそもそもそんなきれいに描けないし…)
でも私は「グラレコ活用=対話を深める、新たな気付きを生む、次の一歩を踏み出す」に至る一歩手前の、「内容を理解することへのモチベーションを高める」ことに「見た目の美しさ」は一役買ってくれるところが少なからずあると思うし、何よりも私が海外事例のようなきれいなグラレコが好きなんですよねw
なのでGCBのミッションとは別のところで、見た目の美しさを磨くことがライフワーク化してるところはあると思います。
それが好きだし楽しいから、自分の良いところとして受け入れて、掛け合わせることでグラレコ活用の効果を最大化していけたらいいなと思っています。
来年も楽しく!がんばろう!
えほんやく
”えほんやく” は、松本花澄が参加したイベントのスケッチノートやグラフィックレコーディング、ファシリテーショングラフィックを公開しているブログです。
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