パソナで行われたNHN Japanのワークショップに参加してきました。
なんと定員50名で200以上の応募があったそうです・・・!
NHN Japanと言えばLINE。そのLINE開発に携われたUXデザイン室の方々のワークショップということで、NHN JapanのUXデザインプロセスを学ぶべく参加してきました。
LINEは昨年の3.11をきっかけに開発がスタートしたそうです。
3.11は、普段当たり前に行えている大切な人とのコミュニケーション手段が断たれ、とにかく不安でした。
そんな不安を解消できるよう、iPhone、Android、ガラケー全てをつなぐアプリケーションとしてリリースされたのがLINE。
そこで挙げられたのは「Fast UX」という言葉でした。
WF等はひかずにいきなりデザインを起こすといった、アジャイル手法で開発されたそうです。
LINEはユーザー間のコミュニケーションが主役なので、デザイン自体はかなりシンプルにしたとのこと。
チャットの背景画像はかわいいデザインもありますが、リスト画面のヘッダー/フッターを黒ベースのデザインにし、友達のリストが目立つ様に工夫されてるそうです。
スマフォアプリデザインの基本は「1画面1機能」。余計な情報は排除して、ユーザーが瞬時に情報を見つけられるようにすることが重要ですね。
そしてLINEがヒットした要因の一つとも言える「スタンプ機能」。
日本人には絵文字で文脈や背景を認識できる「ハイコンテキスト文化」があるとのこと。
確かに私もスタンプをボディランゲージとして友達とLINEで会話しています。
「泣く」という状況も、微妙にニュアンスが違うスタンプがいくつもあるので、文脈に沿ったコミュニケーションを展開できます。
LINEは海外では全然違う使われ方をしているとのこと。
ユーザーがどのようなことを価値とするかを調査し、イノベーションのヒントを探りながら改善を考えているそうです。
NHN JapanのUXデザイン室の方は、主に調査を担当されているとのこと。
テストシナリオは、できるだけ実際の文脈に沿ったカタチで設計することが重要だそうです。
例えばLINEをインストールしてもらうときに、「Appストアで『LINE』と検索して下さい」と言うのではなく、「ラインって知ってる?使ってる?」というような形で、実際にユーザーがLINEを知る文脈を再現することが重要とのこと。
LINEのUI改善でもう一つ具体例として挙げられたのが、登録時に届く確認メールについて。
小さい文字で「メールが届きます」というような文章が書いてあるのですが、小さい文字ってほとんどのユーザーが読まないのですよね。
そこでメールの絵を登録完了時に表示させることで、メールが届くことを示唆するUIに変更したそうです。
ユーザーに「次に何をすべきか?」を気づかせるUIっていつも難しいなあと思うので、これは参考にしたい。
そしてストーリーテリングワークショップ。
昨年12月に開催されたwebUX研究会にも参加したので、実は経験済みでした。
ワークショップや発表の構成はまだまだ試行錯誤されている感じもありました。
終了後のミニ懇親会で酒井さんと少しお話しして印象に残ったことは
- ストーリーはコンテンツを作ることではなく、焦点を当てるところを見いだすこと。
- ストーリー自体に共感してもらうのではなく、ストーリーにちりばめられたアイディアに対して共感してもらうこと。
でした。
ストーリーテリング自体がかなり楽しいのでストーリーを作ることに夢中になってしまいますが、どういったターゲットオーディエンスに何を感じてほしいのかをきちんと考えてストーリーを作っていきたいです。
えほんやく
”えほんやく” は、松本花澄が参加したイベントのスケッチノートやグラフィックレコーディング、ファシリテーショングラフィックを公開しているブログです。
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